人間の焼き入れ

人間の焼き入れ

 

強い鉄を作るためには、繰り返し叩くことと

急激な温度変化である焼き入れが必要です。

 

では人間にもこの焼き入れのような過程が

必要なのでしょうか。

 

鉄が自ら焼入れができないように、

人間も自ら焼入れをすることはできません。

 

人間の焼き入れとは何でしょうか。

それは自分のやるべきことを

やらずに怠けた時に起きることです。

 

例えば、子どもがあまりにも勉強しない時に、

親から「ちゃんと勉強したの?」と、

叱られることが焼き入れなのです。

 

だから叱られたり、

悪口をいわれたり、

何か自分が辛くなるような事を

言われるのが私に対する焼き入れなのです。

 

ところが、このような痛い言葉を聞くと

相手に恨みを抱く人がいます。

こうなると焼き入れではなく敵になるのです。

 

私を強くしてくれる言葉を与えてくれる人を

敬遠して敵にしてはいけません。

 

今まで考えたこともない視点から 

自分を目覚めさせる

きっかけかも知れません。

 

自分に今必要だから言ってくれるのだと受け止めて、

それをどれだけ吸収するかによって、

私は更に一歩成長できるのです。

 

成長した質量のある人というのは、

世の中のいろいろなことを

吸収できる人のことをいいます。

 

そして自分の質量が良くなった分、

正しく判断できる知恵を

使うことができる人になれるのです。

 

知恵は誰かが教えてくれるものではありません。

たくさんの知識を得ることにより、

自分の質量が高まって

内から湧いてくるものが知恵です。

 

また自分が世の中でいろいろなことを

吸収したものを少しずつ積み重ねて

自分の内面に蓄積して行く事で

内功になります。

 

自分を辛くさせることがあっても 

それを恨むのではなく、ありがたく思って

自分の栄養素にする人が

内功のある人になるのです。

 

そして毒は上手く飲むことができたら

毒は妙薬になるのです。

妙薬に変えるのは自分自身です。

密度の高い内功を

外に発揮できるのが知恵なのです。